俺が彼女に堕とされるまで

「んっ…」

 

彼女の唇が俺の唇に触れた。

 

ただ、静かに。

互いに吐息が聞こえる距離で。

 

一体どれほどの時間、こうしていたのか。

 

恐らくは、そう長くはないはずだ。

しかし、それが俺には永久にも長く感じられた。

 

熱を帯びながらも、離れる唇と唇。

それは、糸を引いていたようにも見えた。

 

その糸はまるで、俺と彼女の間に。

確実に、何かを繋いでしまった──。

 

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