妄想彼女日誌

「あんたと付き合えばお金が貰えるから」

「勘違いしないでよね」

 

こうして僕等の交際は始まった。

 

「ふーん、オタクくんって結構…」

「って何考えてるの私っ!!あくまでも補助金のためっ…!!」

 

「オタクくんなんて…好きになるわけ──!!」

 

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妄想彼女日誌

「ね、オタクくん。ここの成人式にはね、夜の部っていうのがあって…」

「昔ながらのものなんだってさ」

 

──密室的でありながらも、開放的な。

祭という、建前を得て。

 

“それ”は日の沈んだ夜に。

──男女で行われるという。

 

「…私を選んでくれると、うれしいな?」

「待ってるからね、オタクくん」

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妄想彼女日誌

今日は女友達と会う予定のオタクくん。

部屋に着くと、申し訳なさそうに彼女は口を開いた。

 

「オタクくんごめんね。実は──」

 

いわゆる女の子の日という奴らしい。

女性との付き合いの上では避けては通れないことだ。

 

「いいの?オタクくん、優しいね」

「大好きだよ」

 

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