いろいろ部

試験を突破出来たご褒美に、大家さんが俺になんでもしてくれるということになった。

 

俺がこの部屋に住んでから、彼女には何かと気をかけてもらっている。

 

歳は10以上離れているが、俺を本当の弟のように…いや、それ以上に優しく。

また、時には厳しいことも言ってくれる信頼のできる大人の女性だ。

 

──そんな彼女だから。

 

俺は、一種の「賭け」に出た。

 

「で、オタクくん。ご褒美は何がいいかな。おいしいご飯?それともお部屋の片付けとかがいいのかな」

 

「…が見たい」

 

「えっ?」

 

「大家さんの…胸…が…見たい…です…」

iroiro_250308ft_003

 

おまけはfantiaに置いてます!よろしくね!↓の画像から飛べるよ!

iroiro_250308ft_001

いろいろ部

「ほら、描いてるのがこういう漫画だろう?あまり人には頼りづらくてねー」

「助かったよ、また頼めるかなオタクくん」

 

そういいながら、雇い主の彼女は俺にバイト代を手渡した。

 

どうやらこの人は一部の界隈では有名な漫画家らしい。

ただ、内容はハードな成人向けのものみたいだが。

 

かわいい絵柄で、ハードなプレイをするのが受けているらしい。

まぁ、二次元には疎いのでよくは知らないが。

 

コーヒーを飲みながら軽く雑談をした後、彼女はまた机に向かっていった。

 

ゆっくりしていっていいと言われたが、一人暮らしの女性の部屋に長時間居座るのも何処か抵抗があった。

なので帰る準備をしていると、彼女は俺の肩に手をやった。

 

「オタクくん、追加でお金払うからさ」

 

「ちょっとこのポーズ取ってみてくれない?」

 

iroiro_250305ft_003

 

おまけはfantiaに置いてます!よろしくね!↓の画像から飛べるよ!

iroiro_250305ft_001

 

いろいろ部

「弟くん知ってる?あのアパートにはさ…」

 

学校でウワサになっている、あのアパート。

 

妖怪とか不審者とか。

色んな話が聞くけど。

 

「100円で大人にしてくれるらしいよ」

 

どういうことだろう。

…魔法みたいな?

でもでも、妖怪なんているわけないし。

 

でも僕は、好奇心が抑えられなくて。

 

「あっ…」

 

こっそり入ったアパート。

背後から近づく音。

 

食べられちゃうのかな…?

なんて、一瞬思ったりもしたけど。

 

「あら、このアパートになにか用?」

優しそうな女の人だった。

 

そう。

ここにいたのは、妖怪でも。

不審者でもない。

 

──女の人、だったんだ。

iroiro_250228ft_003

 

おまけはfantiaに置いてます!よろしくね!↓の画像から飛べるよ!

iroiro_250228ft_001