本気で好きなら何でもできる

「彼女なんだから、名前で呼ばれて当然だよ」

 

なんで?

私のことは、苗字でしか呼ばないくせに。

 

…私は、彼女じゃないからダメなの?

 

…ううん、違う。

そんなこと、ない。

 

だって。

私の方が、先に──。

honsuki_250214ft_002

本気で好きなら何でもできる

「──付き合おう」

彼が、彼女に発したあの言葉。

あの瞬間から、脳裏に焼き付いて離れない。

 

聞けばいいのに。電話があるのだから。

──でも、できない。怖いから。

 

青鳥あおどり…なんで…?」

 

翌日。

 

──聞こう。

いくら考えても、結論の出る問題じゃないから。

 

「あ…」

 

今、一番会いたくて。

同時に、顔を合わせづらい相手が。

 

──互いの、目の前にいた。

 

「青鳥…院州多いんすださんと…」

 

 

おまけはfantiaに置いてます!よろしくね!↓の画像から飛べるよ!

honsuki_250108ft_001

本気で好きなら何でもできる

俺は、顔本立女かおもとためのことが好きだった。

 

しかし、彼女の口から聞こえた言葉は。

──期待したものとは違ったもので。

 

彼女の振る舞いはいつもと変わらない。

けど、俺の心はどこか宙にぶら下がったままで。

 

「ねぇ、青鳥あおどりくん」

 

友人である院州多絡夢いんすだらくむに連れられるまま、いつものように。

俺達は、放課後の教室に二人でいた。

 

俺こと、青鳥追太郎あおどりついたろう

女子ではあるが、親友といっても過言でない院州多絡夢いんすだらくむ

そして、顔本立女かおもとため

 

俺たち三人は、よく一緒にいることが多かった。

けど。

 

その日を境に。

俺たちの関係はどこか。

 

「キミのことが、好きだから」

 

──以前と、変わったものになっていった。

 

 

おまけはfantiaに置いてます!よろしくね!↓の画像から飛べるよ!

honsuki_241221ft_008