妄想彼女日誌

「ね、オタクくん。ここの成人式にはね、夜の部っていうのがあって…」

「昔ながらのものなんだってさ」

 

──密室的でありながらも、開放的な。

祭という、建前を得て。

 

“それ”は日の沈んだ夜に。

──男女で行われるという。

 

「…私を選んでくれると、うれしいな?」

「待ってるからね、オタクくん」

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元☆魔法少女OB

「あなたがオタクくんね?」

俺の肩に手をのせ、優しくそして艶やかに囁くその女性は。

 

──20年以上前に。

魔法少女であるおばさん…いや、まほえさんと敵対し、激戦を繰り広げたという。

 

”組織”の女幹部であった。

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妄想彼女日誌

今日は女友達と会う予定のオタクくん。

部屋に着くと、申し訳なさそうに彼女は口を開いた。

 

「オタクくんごめんね。実は──」

 

いわゆる女の子の日という奴らしい。

女性との付き合いの上では避けては通れないことだ。

 

「いいの?オタクくん、優しいね」

「大好きだよ」

 

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